『Enthena』








あけましておめでとうございます

2022年のわたしです






先日事務所からお知らせがあったように

所属事務所Enthenaのタレント部門解散により

事務所を退所することとなりました







まだまだわたしの役者人生は続きますので

見守っていただけたら幸いです








今日は思い出話でも😌










18の秋から21の夏まで在籍した

声優事務所を退所後

フリーで活動していたころ



私はEnthenaと出会いました



オーディションに応募した

舞台の制作がEnthena

所属に興味はありませんかという

お話をいただき、面談という流れでした








元々演技の基礎も知らない高校生の状態で

前の事務所の養成所に飛び込み

勉強を重ねて付属の事務所にも所属しました


ただ、

目の前のことを真面目にやっていても

上には上がれない

という現実を目の当たりにし、


不真面目な態度の生徒でも

評価されるという事実に絶望しました


(そこで学んだことや出会った人たちは

宝物ですよ!所属したことに後悔はないです)










その点Enthenaはというと

裏方だろうと頑張っている人間を

きちんと評価する、というところや


芝居で生きていけるようにという

わたしのなりたい役者像が

ここでなら叶うんじゃないかと

お話を聞いて思うことができ


22歳の秋、レッスン生として入所しました














今までわたしが学んできたことはほんの一部で

まだまだ知らないことがたくさんあること


できるつもりでいたことが

実は全然できないこと


自分の未熟さを知り、

でもそれは幸せなことでもありました


今まで経験してこなかったことを

お仕事でもそれ以外でもたくさん経験して


Enthenaにいさせてもらえたことで

早川琴音という人間は

確実に二年前とは別人になりました














ただの美人かと思いきやギャグ要員

でも芝居に対しては誰よりも真面目なかえちゃん


まわりをよくみて気配りをしてくれる

多彩で器用なよしのちゃん


勉強熱心で好きなものにまっすぐなりょうくん


いつもたくさん手助けをしてくれるあやめさん


アグレッシブでがんばり屋さんなゆーきちゃん




同時期に所属になったはるかさん

いつもわたしの変化に気付いて褒めてくれました


初めての当日スタッフでお世話になった桜田さん

かわいがっていただきました、絶対ごはん行きましょう


飲みに連れていってくれたさつきさん

レッスンで一緒に歌えて楽しかったです


唯一共演できた先輩、一生さん

同じ板の上で芝居を勉強できて光栄でした


一目惚れしたと30回は伝えた駿さん笑

真面目な話もたくさんしていただきました


レアキャラその1、いぶきさん

顔が良すぎるのにオタクすぎて最高です

SHAKEまた聞きたいです


レアキャラその2、ころさん

シラフでも酔ってても面白くて

制作の現場でもお世話になりました


一番仲良くしてくれたりつかさん

大好きが溢れて仕方ないです

こんなによくしてくれた先輩はいません

りつねんって名前も嬉しすぎました

これからもずっと大好きです


表でも裏でもたくさんお世話になったやすなさん

事務所の偉い先輩ってイメージから

優しくてあっさりしててたまに口が悪くて

でも時々子供っぽくてかわいらしい人って

イメージに変わりました

制作としても演者としても頼りっぱなしで

いくら感謝しても足りません


そして最後に

社長、宏一さん


出会った当初からずっとずっと

走り続けている人でした

誰よりもまわりの人をあいしていて

こんなに世話を焼いてくれる社長って

他にいるのかなと思います


挑み続けることの大切さを

身をもって見せてくれる人が

そばにいるからこそ

わたしはいろんなことに挑戦できたのだと思います


どんなことにたいしても

「やってみたらいいじゃん」と

背中を押してくれる存在でした













後悔はないと言っても

事務所を離れるということには

それなりの理由があるものだと思います


でも、Enthenaにいさせてもらえたことに

わたしは一瞬も迷ったことはありません

これからもきっと後悔しません

できることなら、離れたくありません


大好きな社長と大好きな先輩、後輩と

これからもずっとずっと仲間でいたかったです


でも、これで終わりではなくて

形を変えてもわたしたちは

どこかで繋がっているのだと思います









あえて楽でない道を選ぶということ

必ずそれには意味があると思いますし

この選択に意味を持たせられるかは

これからの自分次第だと思っています


2022年は今まで以上に

攻めの姿勢で挑まなければという覚悟で

精進して参ります


どうか

また早川がなんかやってんなぁ

くらいの気持ちで見守っていただけたら













はあ

Enthena楽しかったなぁ


書いてて泣いちゃいました


でも悲しい別れじゃないので大丈夫です

またどこかで会えたとき

成長したじゃん、って言ってもらえるように









さぁ、また楽しいことはじめましょうか



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『DOGのBLUES』はじまります🐾



お久しぶりの更新です!

タイトルのとおりです☺️笑


本日4/7~11まで、バルスタジオにて

舞台『DOGのBLUES』に出演いたします。

何度も上演されている人気作なだけあり

とても胸を打たれる脚本だと思いました。

キャストも多種多様、キャラクター同様

個性派・実力者揃い!

はやかわは足を引っ張らないよう必死です😌


日数的にもいままでとは比べ物にならない

スピードで作品をつくりあげましたが

ほんとうに楽しくてあっという間に

今日がきてしまいました。

ああ、はじまってしまうんだなぁ、という

なんだかいままでにない感覚です。


いただいた役もとても素敵で。

お客さまにも愛していただけるよう

せいいっぱい、愛をこめて。

ではでは、劇場でお待ちしております♡



🐶早川琴音 専用予約フォーム

PC用:https://ticket.corich.jp/apply/111502/015/

携帯用:https://ticket.corich.jp/apply/111502/015/


🐾早川琴音扱い 応援チケット予約フォーム

https://www.quartet-online.net/ticket/dognoblues?m=0rcdhac



【あらすじ】※公式より

1970年代後半、野良犬達が人間と折り合いをつけ、まだほんの少しだけのんびりと、けれども逞しく町の中で暮らせていた時代の物語。


ブルースの暮らす、とある寂れた港町。

そこでは、野良犬や放し飼いにされてる犬達が自由を謳歌し、日々、恋に縄張り争いにと、元気に明け暮れていた。

そんなある夜のこと。浜辺に、ある猟犬の母娘が流れ着いたことから事態は一変。


老いたボスの後釜を狙うナンバー2の台頭に、オス達全てが憬れるマドンナの登場と、平和だったはずの町に、きな臭い空気が流れ始める。

「あいつのこと、俺、ずっとここで待っててやりたいんだ」

ブルースの想いをよそに、様々な欲望と裏切りとが交錯し、犬達の心がついに走り始める。


犬しか出ない、犬による、犬のためのアニマルストーリー。ここに登場。


【作・演出】

浅野泰徳(Jungle Bell Theater)


【出演】

千葉彗太


伊藤雨音


天野眞隆

輝海

柳沢卓

大塚守芽生

溝口雄大

朝日奈ゆう

江口航(バルスキッチン)

渡辺 誠也

タカフジチヒロ

早川琴音

國崎馨


柳 十兵衛


原めぐみ


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2020年



お久しぶりの更新になりました。


きっと誰にとっても劇的で、この年に生きたからこそ得たものも失ったものもあったりしたんじゃないかと。

ピンチはチャンス。考えること、行動し続けること。幸せは歩いてこないから歩いていくんだよって歌がありましたね。限られた中でたくさんのものを得ることができたと、個人的には思います。


プラスよりもマイナスなことに目や耳が向いてしまいがちです。そんなものを吸収したって意味がないのにね。

それでもわたしはエンターテイメントの中で生きる人間なので、楽しんで、楽しませて、そうやっていままで積み重ねてきたことを来年も重ねていくのみです。真摯に、謙虚に。


とても良い一年とは言えなかったのに、良いお年を、と言って別れるの、なんだか今年に限ってはこの現状に全員でパンチかましてるようでなんだか素敵だなと思った次第です。


出会ってくれたみなさま、支えてくださったみなさま、大変お世話になりました。

2021年がどうなるかはわかりませんが、自分のやり方でハッピーエンドに向かって生きていきたいですね。わたしらしく。楽しいにおいのするほうへ。

『真夜中の御茶会にて』始まりの前、終わりの続き。

 

 

 

2020年2月27日から29日まで、不動前のギャラリーにて行われたAtticActForGirl旗揚げ公演 朗読劇『真夜中の御茶会にて』

 

こんな時期ではありますが、たくさんのお客様にご来場いただき無事終演いたしました。

 

ご来場いただいたみなさま、応援してくださったみなさま、誠にありがとうございました。

 

今回の公演に関しては自分が前へ前へと出る役割ではないと思っていたので、役者としてというより脚本演出、主宰、裏方として徹していたのですが、それでも声がよかった、このキャラクターとの掛け合いがよかったなど

お芝居面をみてくれる方がたくさんいらして、とてもうれしかったです。

せっかくなので、今回の作品、公演についてじっくりお話できたらと。

内容は以下です。

 

・脚本担当視点からみる『真夜中の御茶会にて』各キャラクターについて

・『真夜中の御茶会にて』の世界

・演出についてのおおまかなこと、音楽や衣装

・役作りとメイクについて

・イメージソング

ショートショート

・最後に

 

※長いです、とても長い!

 

 

【脚本担当視点からみる『真夜中の御茶会にて』各キャラクターについて】

 

・アリス

初期は敬語キャラでした。かわいくて毒舌で敬語って最強だなって。登場直後のシンデレラとのやりとりも、もとは結構バチバチでした。

 

シンデレラ「あああやり返してえ、コテンパンに徹底的に完膚なきまでにやり返してえ。なんっで黙って掃除してんだよ私は…フェアリーゴッドマザーに助けてもらう前にやり返せばいいだろ」

アリス「うるさ…騒がしい人ですね、これがプリンセスだなんて信じられない。だいたい、自分で解決できるなら王子がいらなくなるじゃないですか馬鹿ですか馬鹿なんですか?現に私は自分自身の力で夢の国から帰ってきましたよ。王子も魔法使いも、自身に能力があれば不要なんです」

シンデレラ「あーはいはい、子供なのにすごいなぁアリスは。子供なのに。頭でも撫でてやろうか」

アリス「…いいえ結構です、あなたはその辺の掃除でもしていてください。すごーくお似合いですよ、灰まみれのエラ」

シンデレラ「次その呼び方したら灰まみれになるのはお前のほうだからな」

(初期原稿より)

 

わりと変わってましたね。もう少し公演用台本に反映してもよかったかも。原作設定からいちばん年下という位置づけで書いていました。末っ子ってなんか大人ぶろうとしがちな気がします。でもふとしたときに少女の部分が垣間見える、みたいな。

もろくて綺麗で硝子のような、砂糖菓子みたいな女の子にしたかったのです。

 

ラプンツェル

平和主義で言葉をそのままの意味で受け取るタイプの子です。ほわほわでロマンに心躍らせる性格はもとの彼女の性格から。

その部分はラプンツェルになっても変わりませんでした。彼女の根本にあるのは「アリスのために」ということだけ。素直で強い感情を持っている彼女の言葉に嘘はありません。

 

「アリスが笑ってくれるなら、彼女の笑顔の理由になれるなら、それでよかった」

「アリスが終わらないことを願うなら、私は決してこの役を降りない」

 

・シンデレラ

ぶっきらぼうで言葉使いが荒く、ただ白雪姫にだけは少し甘さをもっている。互いに互いを求め合い、守りたいと思っている。自分が傷付くことは相手を傷付けることだと知っているから、シンデレラと白雪姫の行動に自己犠牲というものはあまり存在しません。自分と相手、両方を大事にします。

ラプンツェルに近く、自分の感情というものを強く感じています。理性で蓋をし、やりきれない現実に涙する。思えばとても人間らしいキャラクターなのかなと思いました。

 

・白雪姫

プリンセスの中でいちばん「演じる」という術に長けています。これは彼女の感情がとても希薄だったことに起因します。自分、というものがないから、自分ではない誰かを演じることができる。御茶会のときと、アリスのいないときとで雰囲気が変わるのはスイッチの切り替えが恐ろしく早いから。

でも確かに生まれていく自分の感情に戸惑い、悩み、そして受け入れていきます。

 

・???/女王

全員が少し変わったプリンセスという世界の中、男性が女王というのもまたおもしろいんじゃないかと。

(あと、アリスのお話の中で王様ってとても影が薄いんですよね)

絶対的ヴィランとしての一面もありながら、自他ともに認める「完璧」とは程遠い存在です。

それは女王自身がアリス以外の三人と同じ存在だからにすぎないのですがアリスが願った強いヴィランというイメージが、彼女たちに「女王は絶対的な強者」という印象を植え付けています。

そのイメージの植え付け、一種の暗示のようなものは女王自身にもかけられていました。 

 

・+α

本編には登場しませんが、キャラクターたちのセリフにもあるように基本的に登場人物は自由な意思をもって動くことはできません。ですが、セリフ以外のことを言ったり、描かれた以外の行動はできずともラプンツェルのように心をもってアリスや物語をみているキャラクターも存在します。

感情はあれど、物語に関わることはなく、その場を見守っている存在。

お客様全員が、この物語の登場人物なのかもしれません。

 

 

【『真夜中の御茶会にて』の世界】

 

あらためて世界観についてお話させてください。

まず、プリンセスたちは太陽が昇っている間や人間が絵本を読んでいるときに、自由に動くことはできません。日が沈み、誰も絵本に触れていない真夜中にのみ、自身の絵本から抜け出して別の絵本の世界へと移動することができます。御茶会はいつも誰かの絵本のページの片隅で行われている。という設定。

 

すべては巧妙に作られた偽物の世界。すべてアリスの世界にすぎません。

 

御茶会の前に出てくるセリフ、「今晩は白雪姫」「今日はアリス」というのは、その日選ばれた絵本のことを指しています。ページが開かれている最中は、御茶会に参加することはできません。

 

・アリスが選ばれているのにどうして三人は動くことができるのか?

トランプ兵って山ほどいるので、出番が終わったトランプは夢の終わりが近いこともあり、わりと自由に動けます。その後すぐアリスがやってくることからも、三人が集まったときに絵本上でもすでに終盤付近だったことになります。

今日はアリスなのね、というのは恒例の世間話のようなものなので、わかりきっていることでもつい口に出てしまった、という感じです。

 

・キャラクターたちの心と性格の関連性について

アリス以外のキャラクターの感情の強さみたいなものは

ラプンツェル>シンデレラ>白雪姫>女王 となっています。

もとの性格が反映するのもこの順番です。

白雪姫のところで少し触れましたが、感情があればあるほどプリンセスになったときと素の自分に変化がつけられない=嘘が吐けなくなります。

だからラプンツェルは嘘を吐き続けることを嫌い、

シンデレラは嘘を吐くことに迷い、

白雪姫は嘘を演じることに長け、

女王は嘘に罪悪感がありません。

 

・こぼれ話

初期、かなり迷走していた時期にメンバーの中山由佳梨ちゃんに助けを求めたところ、かなりやさしくふんわりと、「全員が主人公みたいな展開のほうがいいな」みたいな感想をいただきました。

当初は今と違い、真夜中の世界に疑問を感じ、これはすべて夢なんじゃないかと恐れ暴走するアリスをみんなで救うというような感じのお話でした。アリスがザ・ヒロインですね。冒頭にもあったようにかなり迷走していたので、ここからどうしよう…と思っていたときにその意見をもらって、どんどん筆が進んで。そして今回の『真夜中の御茶会にて』が形作られました。

なのではじめは、三人のプリンセスはただのちょっと変わったプリンセスだったんですよ。ちなみにこのあとURLをはっているショートショートの中の、アリスの物語にある会話は初期原稿をもとにしています。幸せになるための物語。

 

この話を書き始めたきっかけについては長くなるので割愛しますが、ざっくりいうと自分の居場所というものについて考えていたからです。ちょうどふらふらしている時期だったので、それゆえの楽しさも不安もあって。必要とされたい、自分の居場所がほしい。できることなら、ほんとうの自分のままで。それが『真夜中の御茶会にて』のはじまりです。

 

 

【演出についてのおおまかなこと、音楽や衣裳】

 

狭い空間でのお芝居なので、極力出入りをなくせるようにしました。

顔を下げているのは眠っている、もしくは身動きできない状態。

アリスとラプンツェルが自身の思いを吐き出すモノローグシーンでは、思いあっているのに交われない関係性を出すため立ち位置を前後に。

シンデレラと白雪姫が二人きりで少し素を出すシーンでは、背中合わせにすることでほんとうのことを言いあえるようにしました。

ラスト、女王が去り際にプリンセスたちのいた場所を振り返ることであの御茶会に5人目の参加者が現れる日があるかもしれないという希望になるように。

 

また、お客様も出入りする前方の出ハケ口は基本的に女王様専用、もしくは女王様のもとへ訪れるキャラクターが使う場所でした。

唯一女王が奥の出入り口から出てくるのは、戻りかけた日常にひびを入れるような登場シーンのみです。

 

音楽について。基本わたしはノータッチでした。

このシーンだけでしか使わないのはもったいないからどこか別のシーンにも入れようよ、くらいしか口出ししてません。

あとはエンディングの選曲ですね。

ビスケットとチョコレートで楽曲が違います。どちらかにしようと悩んでいた二曲なのですが、???役の二人があんなに個性的に演じてくれたので同じ曲じゃなくてもいいかもしれない、と思いまして。

 

ビスケットチーム

『ニア』 ‐ 夏代孝明

ココロないキミに問いかけたのは

キミの手が僕よりもあたたかかったからさ

 

チョコレートチーム

『失想ワアド』 ‐ じん

いつか誰かとこの世界で

笑い合えたらちょうど良いなぁ

 

衣裳についてもほとんど何も言っておりません。

色味は白と黒、差し色に赤ならいれてOKというのだけ伝えました。

これ、来てくれた先輩が気付いたよと言ってくれたのですがアリス以外のキャラクターはトランプだから、というのに起因しています。

当日制作(受付)さん、音響さんもお洋服は白黒でお願いしますと伝えてありました。

メイクや衣裳についても各々に任せてありましたので、機会があればぜひ裏話など聞きたいですね。

 

ちなみに舞台美術に関しても丸投げです。御茶会する場所、その前にモノローグができるスペース、横に女王様が座る場所をつくってください。あとはお任せします。以上です。笑

はちゃめちゃにかわいい舞台セットの中でお芝居ができて、毎日るんるんでした。

 

 

【役作りとメイクについて】

 

これはわたし個人の役作りの話なので、それが正解というわけではありません。

 

・シンデレラ

ビスケットチームのプリンセス4人は当て書きでした。短気で泣き虫なシンデレラ。葛藤と困惑と変わっていく様がなかなかに難しく。

わたしのシンデレラは、目を背けない子です。こわいこと、嫌なことを見つめます。どんなに不安でも。

ドレスアップ前のボロボロなシンデレラをイメージしていたのでリップは薄いピンク系で。アイメイクはあまりいじる時間がなかったので白雪と共通ですが赤とピンクとラメ系、アイラインもはっきりめにしました。

髪型は一つ結び→くるりんぱ→三つ編みにしておだんご。

Hash2に出演した際の華陽院さまヘアーにしました。

 

・白雪姫

感情がプリンセスの中で最も希薄。

確かに存在する自分の心をやっかいで邪魔だと言いながらいとおしいとする。

そんな彼女は目を背ける子。とくに女王の前では、視線は常に目線より下にあります。そして笑う。人形みたいにつくられた、本心じゃない笑み。物語の終盤では自身の感情にしっかりと向き合い、前をみる変化を。後半はよく声を荒げますし、困ったように笑います。それが彼女の笑い方。

白雪姫って内巻きボブのイメージ強いのですが時間と技術的関係でおろした髪の毛をゆるく巻くことしかできませんでした。ざんねん。

 

 

【イメージソング】

 

公演台本や各キャラのショートストーリーを書いているとき聴いていた曲たちです。雰囲気だったり歌詞だったり。

 

アリス

『至上の空論』- ドラマストア

『晴天前夜』- ウォルピスカーター

『アマドール』- 須田景凪

 

ラプンツェル

『例えば、今此処に置かれた花に』- 164

『orion』- 米津玄師

『バッドエンドの映画は嫌いなんだ』- *Luna

 

シンデレラ

ドラマツルギー』- Eve

『アウトフォーカス』- Half time Old

『さよならユートピア』- Organic Call

 

白雪姫

『命ばっかり』- ぬゆり

『革命のマスク』- 魔法少女になり隊

『泣かないあなたの守り方』- 傘村トータ

 

女王

『悪魔の踊り方』- キタニタツヤ

『キルマー』- 煮ル果実

『night walkng』- シロとクロ

 

真夜中の御茶会にて

『波に名前をつけること、僕らの呼吸に終わりがあること』- キタニタツヤ

『Dolly』- 須田景凪

『準透明少年』- ヨルシカ

 

 

ショートショート

 

台本を買ってくださった方の特典に~と書いていたんですが、あの、本番前、裏方業務がめちゃくちゃ忙しくてですね(本音)

ただ日の目をみないのもかなしいので、アップしてみました。誰でもみれるはずです。はじめて使いましたのでどきどきです。

5人分ありますのでよかったら。

 

https://www.short-short.com/users/965

 

 

【最後に】

 

あまりに長すぎて、書いてる最中に安堵からか体調を崩したりもしましたが、なんとか生きております。

 

演劇というものをはじめて恐らく4年くらいになるのですがはじめて舞台に立ったあの日から、同じことを思います。

演劇はひとりではできないということ。

たくさんの人がひとつのものをつくる。

そのためだけに生きている。

役者はみえない支えを、思いを全部背負って立っている。

立たせていただいている。

 

そして最近、というより今回の公演を通して、至極当たり前のことに気付かせていただきました。

お客様がいなければ、演劇は死んでしまうということ。

お客様がみてくださるから、演劇ははじめて完成するということ。

 

時期も時期でしたが、予想より遥かに多くのお客様にご来場いただき、また全公演、開演予定時刻丁度にはじめることができました。

これってほんとうにすごいことなのです。

規模の大きい舞台ですら時間通りにはじまらないことは多々あります。

小劇場では残念ながら日常茶飯事です。

時間通りにご来場いただいたお客様の、貴重なお時間を消費してしまう。時間を消費するというのは命を消費することだと、以前共演した方がおっしゃっていました。

今回をそれを回避することができたのは素晴らしいスタッフさんの、そして何よりお客様のお力と言わずなんと言いましょう。

上演中携帯が鳴ることもなく、お喋りをする方も恐らくおらず、面会時間も伸びるどころか時間に余裕をもって終了できました。

ほんとうに、素敵なお客様に恵まれました。幸せです。幸せでした。

 

同じ公演というのは、ありません。

同じ芝居というのも存在しません。

 

わたし個人の話をすれば、

早川琴音、22歳の今しかできないこと、

今だからできること。

それをお届けできたんじゃないかなと。

こと芝居においては正解も満点もきっとないので、

現状に満足はしていませんし、

それを次につなげていくしかありません。

これからもいろんなことを経験して吸収して

演劇の世界で息を吸っていたいなぁと思うばかりです。

 

長くなりましたが、これにてほんとうにおしまいです。

わたしはわたしのハッピーエンドを目指して。

すべてのご縁に感謝を。

 

ありがとうございました。

 

 めでたしめでたし。

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『鬼頭骨董店〜四季奇譚〜』



てふてふ組presents

『 鬼頭骨董店〜四季奇譚〜 』

2019年8月9日〜11日@武蔵野芸能劇場


連日たくさんのお客様にご来場いただき

無事終演致しました。

関わった全ての方に心から感謝申し上げます。



一年と四ヶ月ぶりの、ストレートプレイの舞台。


わたしは声優で、芝居に興味を持ったのはアニメで

でも芝居を学びたいと思ったのは舞台で

はじめて人前で演技をしたのも舞台で。


いろんな思い出があるからこそ、

フリーになってから挑戦できていなかった

舞台作品に挑戦したのは、やっぱり去年から

自分の中にある「このままじゃだめだ」って

漠然とした焦り。だったのかもしれません。

いまのままじゃ絶対役者としてだめだ、

チャレンジしなくちゃ、って。


久々だったのではじめは全然動けなくて

共演者からたくさん学ばせていただきました。


初舞台でご一緒した先輩や、

わたしの芝居もわたし自身も

よく知ってくれている友人たち、

お世話になった前の事務所の方、

ほんとうにたくさんの方が

時間をつくって観に来てくださって、

成長や、新たなわたしをみせることが

できたのかなと思います。


終演後の面会では、未だかつてないほど

たくさんのお客様にお声がけいただきました。

好きです!とストレートに褒めていただいたり

お綺麗でしたよ、とご婦人に微笑まれたり。

あの役やりたいです!と言ってくださったのは

きっと同業者の方でしょう。

知人からはもっとたくさんみていたかったと

言っていただきました。


全体を通していえば、

出番は多くなかったかもしれませんが

どなたかの心に何か残すことができたなら

役者冥利につきるというものです。


舞台は、もしかしたらわたしにとっては

トラウマだったのかもしれません。

避けていたのかもしれません。

でも、この舞台はすごく楽しかった。

毎公演毎公演、全力を出せたから後悔もなかった。

いい舞台だったんだなぁ、きっと。



加藤璋子さん。

大切な人の幸せを願い、

そのために生きぬいた美しい人。

強い思いは人の心を動かす。

どうか安らかに。

最後にあなたが笑えて、よかった。


公演が終わるといつも思います。

まるで夢のようだったなぁ、と。


さて、次はどんな夢をみましょうか。

おわります。

 

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言葉にすること、しないこと

 

 

 

 

最近、言霊というものを信じています。

 

好き、ほしい、やってみたいと口に出したものと次々とご縁ができたり。

体調悪くてと嘘をついたらほんとうに熱が出たり。笑

 

 

昔から、嫌いという言葉を口に出すのがあまり得意じゃなかったかもしれません。愚痴くらいは言いますけど、嫌いってすごく鋭い言葉な気がして。

 

というのも。なぜかわたし、好きなものをまわりの人にけちょんけちょんに言われることがここ数年多くて。

 

本人に悪気がないのは十分わかっているので笑っておくんですけど、その実、結構傷ついたりして。

 

でもね、感謝もしているんです。いろんな感じ方の人がいるのがわかるし、何より、より一層人前で嫌いと言うのを避けるようになったからです。

人知れず傷つく人を減らせている、かもしれないのです。

 

できることなら誰も傷つけずに生きたいし、傷つけられずに生きたいですよね。なんて思いながら誰かを傷つけるし誰かに傷つけられるわけで。まぁでも意識して変えられるなら、減らせるなら減らしていきたいじゃないですか。ピースピース。

 

 

逆に。

好きというのはどんどん声に出していかないとと思っているわけです。

 

どんなに好きだと思っても、言わなきゃ伝わらないことがほとんどで。アイドルさんや歌手の方が引退するときに「好きだったのに」とか言う人いますけど、くそくらえですよ。

 

そのたった一言を伝えていたら、その人はまだ夢を追い続けたかもしれないのに。諦める決意をしてからそんなことを言うのはずるいよ。

 

 

役者を続けていると、一人また一人と役者をやめる知り合いが増えていきます。社会人になったりフリーターになったり、地元に帰ったり、そのうち結婚する人もいるでしょう。

 

でもね、一度でも同じ作品で同じ時間を生きた人が役者をやめてしまうのって、なんだか言い表せない切なさみたいなものがあるんですよ。

 

会おうと思えば会うことはできるでしょう。お金や時間、その他諸々のことを取っ払っても、生きていれば会うことはできます。でももう二度と、同じ舞台には立てないんだなと、そういう事実が漠然と、かなしいなぁって。

 

だから伝えます。あなたの芝居はいい。たとえばこんなところ。このときの目線とか。間の取り方もいい。歩き方や立ち方もキャラクターそのものです。最高。ブラボー。今回は接点のない役だったけどいつか絡みたいですね。そうやってボキャ貧な脳みそから絞り出していっぱいいっぱいラブを伝えます。

 

芝居が好きですが芝居を好きな人も好きです。役者なんて馬鹿じゃないとできないとわたしは思います。そんな芝居に魅せられた馬鹿がいとおしい。自分も含めて。

 

人の人生です。でも、できることなら、長く続けてほしい。彼女も彼女も彼もあの人も。でももしやめちゃっても、役者じゃないあなたを愛するだけです。至ってシンプル。

 

 

好きも会いたいもそんなに言われて嫌なものじゃないと思います。好きとか会いたいとか言われる人になりたい。だから好きも会いたいもいっぱい言います。

 

いつ死ぬかわからないんだもの。だから会いに行く。後悔しないように。もっと会っておけばよかったって思いたくないから。

 

もうすぐ春も終わってすぐ夏になりますね。海にでも行きましょうか。日焼けはしたくないけど、暑い暑いと言いながらくだらない話でもしたいよ。今年はいろんな人と、たくさん話をしたいな。

 

 

おわります。

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役者のこだわりというもの




役者のこだわりと題しつつ役者に限らないんですけど。(矛盾)


先日、先輩との会話の中でわたし、こんなことを言ったんですよ。

「どんなに好きでこの人以外考えられない!って思ってても、あるとき『あれ、なんでこんなに必死にこの人のこと追いかけてるんだろう?』って冷静になって、その人にこだわってるのがばかばかしくなることありますよね」

ニュアンスとしてはこんな感じのことを。

たぶん長い時間好きだったものって、『ずっと好きだったんだから好きなはずだ』って自分を洗脳しちゃうんですよね。

めちゃくちゃ勢いつけて走り出したら急に止まるのって難しいじゃないですか。でもたとえば、すごいかわいいねこがいたりとか、飛行機雲がきれいにできてるのみかけてちょっとスピードがゆるまって、あ、あんなところにたい焼き屋さんがあるなとか、まわりをみる余裕ができて。

どこかで失速するタイミングで冷静になると、別にこの人じゃなくていいやって自分でも驚くほど割り切れたりするんですよね。


他人と生きていくなら、これって恋愛の話に限らず、誰しも体験しうることかなってふと思って。

こだわり。
こだわること、特別の思い入れ。
こだわりと検索していちばんはじめに出てきました。

役者においては役や台本や芝居、お客様に対する向き合い方だったり、モチベーションだったり?
大事だと思うんですよ。純粋にかっこいいし。

でも、こうしなければ。こうであるべき。これ以外ありえない。こだわりが固定観念になるとそれってとてつもなく生きづらい気がします。

いろんなキャラクターの人生を背負う役者が、視野狭めて生きてちゃ大変だなって。

これはこだわる、ここは適当でもいいって割り切るの、すごい難しいけど大事なのかもしれないです。

人間関係についていえば、自分が向けてる感情や気遣いを返してくれない人ならば、自分と対等に向き合ってくれない人ならば、そこそこのお付き合いにとどめておいたほうがたぶん楽です。それか最初から見返りを期待しないこと。ええ、自戒です。

人はなにかしてもらったらなにかを返したくなるんです。返報性の原理だったかな。そういうふうにできてるんです。

だから、自分を大事にしてくれない人は大事にしなくていいし、返信が遅いやつのラインは次の日にでも返せばいいし。そうやって楽に生きていけたらいいですよね〜。


次の駅で降りるのでこんなところで。おわります。

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